懸垂の平均ってどれくらいなの?全然できないんだけど、これって普通なのかな?懸垂ができない原因や、できるようになるためのコツが知りたいな
こんな悩みを解決します。
- 記事の内容
- 男性と女性の平均
- 懸垂ができない原因
- 正しいやり方(バーの握り方)
- できるようになるための攻略法
懸垂は自分の体重を使った自重トレーニングの1つで、腕立て伏せ同様、気軽に始められるトレーニング種目になります。
ですが腕立て伏せとは違い、1回も自分の体が持ち上げれない、、、という経験をしている人も多いかもです。
本記事では、男性と女性の懸垂の平均や正しいやり方、回数を増やすコツなどについて知ることができます。
本記事は3分で読めるので、懸垂の平均やコツについて詳しく知りたい方は、ぜひ最後まで読んで下さい。
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懸垂の体重別の平均回数
男性、女性の平均ってそれぞれどれくらい?
自分の回数が平均より上なのか?下なのか?気になる人も多いですよね。
世界共通で利用されているstrengthlevelのサイトをもとに、男性と女性の平均回数をご紹介していきます。
男性の場合
男性の平均は、下記になります。単位は「回」になります。
体重 | 初心者 | 初級者 | 中級者 | 上級者 | エリート |
50kg | 1回未満 | 5 | 14 | 26 | 39 |
55kg | 1回未満 | 5 | 14 | 25 | 38 |
60kg | 1回未満 | 6 | 14 | 25 | 36 |
65kg | 1回未満 | 6 | 14 | 24 | 35 |
70kg | 1回未満 | 6 | 14 | 24 | 34 |
75kg | 1回未満 | 6 | 13 | 23 | 33 |
80kg | 1回未満 | 6 | 13 | 22 | 32 |
85kg | 1回未満 | 6 | 12 | 21 | 31 |
90kg | 1回未満 | 5 | 12 | 21 | 30 |
95kg | 1回未満 | 5 | 12 | 20 | 29 |
100kg | 1回未満 | 5 | 11 | 19 | 28 |
目安として、初心者は筋トレ未経験者、初級者は筋トレ1年未満、中級者は1年以上、上級者は3~5年以上、エリートは5年以上になります。
トレーニング未経験者のほとんどは、懸垂が全くできないことが上記から分かります。初心者で5~6回、1年以上筋トレしている人は10回以上が平均になります。
上記とは別のデータ(Bodybuilding.comの調査)によると、1~5回できる人が6割弱、6~10回が3割弱、11~16回が約1割、それ以上は約0.5割の結果が出ています。
ネットでは「平均回数は8回」とよく見かけるよね
実際のところ、それぞれのデータにかなりバラツキがあります。
理由は、バーの握り方や手幅、体を持ち上げる位置など、カウントの基準がそれぞれ異なるからです。
明確なルールが決まっていないから、
これらの平均値は参考程度に捉えておいた方がいいね
ちなみに自衛隊は、懸垂が8回できないと入隊できないルールがあります。
自衛隊を目指している人の回数と、世の中の平均値が同じということはないので、上記の平均値は参考値くらいに捉えておきましょう。
女性の場合
女性の平均は、下記になります。
体重 | 初心者 | 初級者 | 中級者 | 上級者 | エリート |
40kg | 1回未満 | 1回未満 | 6 | 14 | 24 |
45kg | 1回未満 | 1回未満 | 6 | 14 | 24 |
50kg | 1回未満 | 1回未満 | 6 | 14 | 23 |
55kg | 1回未満 | 1回未満 | 6 | 13 | 22 |
60kg | 1回未満 | 1回未満 | 6 | 13 | 21 |
65kg | 1回未満 | 1回未満 | 6 | 12 | 20 |
70kg | 1回未満 | 1回未満 | 6 | 12 | 19 |
75kg | 1回未満 | 1回未満 | 5 | 11 | 18 |
80kg | 1回未満 | 1回未満 | 5 | 10 | 17 |
女性の場合、1年くらいトレーニングしていても、懸垂ができない人の方が多いです。
女性で6回前後できれば、周りから一目置かれる存在になっているでしょう。
懸垂ができない理由
先ほどご紹介した平均から分かるように、普段からトレーニングしていないと懸垂が1回もできないのがほとんどです。
以前は小学校の体力テストに懸垂がカリキュラムに組み込まれていました。
ですが、1回も懸垂ができない子供がたくさんいて、筋持久力の測定項目として妥当であるか疑問の声があったため、現在は体力テストから外されています。
小学校の体力テストから外されるくらい、難易度が高い懸垂。ここからはできない理由について、掘り下げてご紹介していきます。
筋力の不足
懸垂ができない1つ目の理由が、筋力の不足です。
背中や腕の筋力が不足していると、自分の体重を持ち挙げることができません。
ちなみに懸垂で使う筋肉は、下記になります。
- 広背筋:背中から腰や腕につながっている大きな筋肉
- 僧帽筋:肩甲骨付近の筋肉
- 大円筋:肩を動かす時に使う筋肉
- 上腕二頭筋:力こぶの筋肉
- 上腕三頭筋:二の腕の筋肉
上記5つの筋肉を総動員することで、自分の体を下から上に持ち上げることができます。
体重
2つ目の理由は、自分の体重です。
自重トレーニングは、自分の体重を使った種目です。
なので、自分の体重が重たくなればなるほど、下から上に持ち上げる難易度は高くなります。
荷物を持ち上げる時、軽い荷物より重たい荷物の方が力が必要なのと同じ原理だね
先ほどの男性と女性の平均値を見ても、体重が重たくなればなるほど、回数は減っていくことが分かります。
正しいフォームでできていない
3つ目の理由が、正しいやり方ができていないことです。
よく見かけるのが、腕の力だけを使って持ち上げようしているケースです。
懸垂は、さきほどご紹介した5つの筋肉を使います。
腕の力が人並み以上にあれば、自分の体を持ち上げることができるかもです。
とはいえ、1つの筋肉だけ使って懸垂をするのは、すこし無理があります。
フォームがしっかりしていないと、体幹がぶれて力が分散してしまうから、正しいやり方を身に付けてね
正しい懸垂のやり方
懸垂は、握り方や手の幅によって、使う筋肉が異なります。
ここからは正しい懸垂のやり方について、ご紹介していきます。
順手(プルアップ)
バーを上から握る、つまり手の甲を上にして握る方法です。
順手(プルアップ)は、自衛隊の入隊試験の際に採用されているやり方になります。
順手(プルアップ)のフォームで行うと、広背筋や僧帽筋、大円筋、上腕三頭筋の筋肉を鍛えることができます。つまり腕の筋肉はサポート程度で、背中の筋肉(特に上部)をメインに鍛える方法になります。
プルアップのやり方は、下記のとおりです。
- バーを上から(順手)握る
- バーにぶら下がった時、肩甲骨を寄せる
- 腕ではなく、背中の筋肉を使うことを意識
- 胸をまっすぐ、バーに近づけるイメージで持ち挙げる
- 限界まで持ち上げたら、ゆっくりひじが伸び切らない程度まで戻す
順手(プルアップ)は、広背筋の上部に効くやり方です。
逆三角形の体型を作るための脇の下あたりの広がりをつけたい人は、順手(プルアップ)がオススメです。
逆手(チンアップ)
バーを下から握る、つまり手のひらが上になるように握る方法です。順手とは逆の握り方になります。
逆手(チンアップ)のフォームで行うと、広背筋の下部や上腕二頭筋を鍛えることができます。
順手(プルアップ)と比べて、腕の筋肉のサポートが強くなります。
チンアップのやり方は、下記のとおりです。
- バーを下から(逆手)握る
- 胸を張って、あごの高さまで持ち上げる
- 限界まで持ち上げたら、ゆっくりひじが伸び切らない程度まで戻す
逆手(チンアップ)は、広背筋の下部に特に効くやり方です。
また腕の力を使うことができるので、順手(プルアップ)ができない人にオススメの方法になります。
パラレル
パラレルは、手のひらを向かい合わせてバーを握る方法です。
パラレルは上腕二頭筋や広背筋の下部を使うので、順手と逆手の中間的な位置づけになります。
パラレルのやり方は、下記のとおりです。
- 手のひらが向き合うようにバーを握る
- 肩甲骨を寄せながら、胸を上に突き出すように上げる
- 限界まで持ち上げたら、ゆっくりひじが伸び切らない程度まで戻す
難易度は順手(プルアップ)が最も高く、次にパラレル、最後に逆手(チンアップ)になります。
懸垂がなかなかできない人は、まずは逆手(チンアップ)からはじめましょう。
懸垂ができるようになるための攻略法
懸垂がまったくできない、、、できるようになるためのコツが知りたい、、、
懸垂は5つの筋肉を総動員して行うトレーニングなので、自重トレーニングの中でも最も難易度が高いです。
ここからはできるようなるためのコツについて、ご紹介していきます。
斜め懸垂から始める
足がついた状態の斜め懸垂から始めてみましょう。
地面に足が付いているので、筋力が十分でなくても自分の体を持ち上げることができます。
斜め懸垂のやり方は、下記のとおりです。
- バーを肩幅よりすこし広く握る
- 肩甲骨を寄せながら、胸をバーに近づける
- この時、足から頭まで一直線になっていることを意識
- 限界まで持ち上げたら、ゆっくりもとの位置まで戻す
手幅を広くすると背中への負荷が大きくなるので、最初は手幅を肩幅くらいからはじめ、慣れてきたら少しずつワイドグリップにしていきましょう。
ジャンプしながら行う
体が持ち上がらない時に、軽くジャンプして行うやり方になります。
ポイントは、上体を下げる時にゆっくり行うことです。
筋肉が伸びる動作(ネガティブ動作)の方が、筋肉が縮む動作(ポジティブ動作)よりトレーニングの効果がやや高いことが、様々な研究で報告されているからです。
バーが高くて手が届かない場合は、踏み台などを利用しましょう。
ラットプルダウンで背中を鍛える
懸垂ができない原因に筋力不足があるので、マシンを使って背中の筋肉を鍛えましょう。
オススメはどのジムにも置いてある「ラットプルダウン」です。
ラットプルダウンは広背筋や僧帽筋、大円筋、上腕二頭筋を同時に鍛えることができる種目になります。
ウエイトはピン差しで細かく設定できるので、重たい重量が扱えない初心者の方でも背中を鍛えることができます。
グリップ幅を狭くする
手幅を狭くすることで、体は持ち上げやすくなります。
なぜならグリップ幅を狭くすると、背中の筋肉より腕の筋肉を使う割合が多くなるからです。
懸垂ができない場合、最初は手幅を狭くし、できるようになったら徐々にワイドグリップにしていきましょう。
リストストラップを使う
体を完全に持ち上げる前に、手の力が限界をむかえてしまう人は、リストストラップを利用しましょう。
リストストラップを使うことで腕力が補助され、バーを握る力が無くなることを防ぐことができます。
値段も手頃なので、トレーニングしている人はぜひ揃えたいアイテムです。
まとめ
懸垂は手の幅やバーの握り方、体をどこまで挙げるかによって違ってくるので、平均にバラツキがあります。
小学校の体力テストから外されたことから分かるように、懸垂が全くできない人も多いです。
1回もできない人は、斜め懸垂やジャンプの反動を使った方法があります。
またラットプルダウンなどのマシンを使って、背中や腕の筋肉を鍛えましょう。
筋トレの王道種目であるベンチプレスやデッドリフト、スクワット、またレッグプレスの平均について知りたい方は、下記の記事を参考にして下さい。